-溢れ出た触手に-
志乃
(なんてこと……!)
必死に身をよじり拘束から逃れようとするが、
妖魔の力は強く振りほどくことはできそうも無い。
暴れる獲物を取り押さえようと妖魔は更に力をこめ、結果、かえって
自らの身体を痛めつけることとなった。
みしみしと骨が軋み、肉が引き絞られる。
志乃の唇から、苦しげな吐息が漏れたが、妖魔は頓着することなく彼女を締め上げ続けた。
(本文より一部抜粋)